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まだ貧乏で消耗してるの?
-Chapter5-

企業は利益を生むアイデアのためには、 何でもする

「安さ」が最大の価値、と考えている人間に対して、企業が考えることは非常に分かりやすい。

 

 自分の利益を犠牲にして、貴方に安く奉仕する、まさかそんな店頭の薄っぺらな宣伝文句を信じているわけではないだろう。

 

 企業はこう考える。

 「安さ」を実現するために、なるべく製造にお金をかけず、なるべく少ない労力で、最大限の成果をあげること。

 

 昨日例に挙げた、貴方の大好きなフライドチキンを例にとって説明しよう。

 

 フライドチキンが「安く」しか売れないなら、企業が考えるのは、なるべくお金をかけず(人の手をかけず)、1羽からなるべく多くの肉を生産し、その上で、なるべく大量に販売することだ。

 

 お金をかけないためには、鶏に対する面倒を最小限に抑える。つまり生まれた瞬間から太らすことだけを目的に生かす。運動など必要ない。閉じ込めた空間で、太らすことだけを目的にしたエサだけを与える。必要なら、同じエサでもっと効率良く太るよう、遺伝子も組み替える。本当は手羽が4本や6本ある鶏のほうが、より利益が上がる。倫理的に許されれば、そんなことも平気で考える。

 

 遺伝子を組み替え、「安く」太らすことに成功した鶏は、味が悪くぱさぱさな肉かもしれない。肉汁がうんと出る方が、貴方たちに多く売れるのなら、油を注入する。あるいは肉汁が多く出るよう鶏に改造する。味が落ちているなら、味付けで「安い」ものになれた舌が一番おいしいと感じる味にする。元の鶏の味など分からないくらいに味付けする。

 

架空の話ではない。

 

 貴方が大好きな、ジューシーで安いフライドチキンを届けるために、実際にこうしたグロテスクなことが日常的に行われている。

 それは全て貴方が「安さ」を求めたことが原因だ。

▼この書籍について

まだ貧乏で消耗してるの?

連載期間
2018/03/11
ジャンル
啓発